けあぷらの森

ファイル14 あばかれる「謎のマジシャン」の正体! 旭マジッククラブ会長 園田邦夫さん

あなたが小学生だったころ。
クラスに漫才やものまねをして人を笑わせてばかりのひょうきんな男の子いましたよね?
「あ〜いたいた、あの子…」と思い出したら、そう、今回はそんな「園ちゃん」のお話です。

利用者さんを楽しませたい

「園ちゃん」こと園田邦夫(そのだくにお)さん(72歳)は、今宿地域ケアプラザのホームページ「ケアプラザ日記」で「謎のマジシャン」「すぐやる課」として度々登場し、ご存知の方も多いはず…

園ちゃんがマジックを始めたのは、今宿地域ケアプラザに勤務し始めた10年以上前のこと。
定年退職後、ヘルパー2級の資格を取得し介護職員として働きながら常に考えていたのが「もっと利用者さんを楽しませたい!」
ミスターマリックのマジックをテレビで見て、早速、2つのマジック教室へ通い始め…

失敗も演技

華やかなマジック

人気の理由は、会場のみんなを巻き込んだお笑い芸人級のトークの面白さ。
鳩が飛び出したり、傘や花が開いたり、帽子に入れたはずのコーラがなくなったりと順調にマジックが運ぶ中…
「アレッ、もしかして失敗?」とこちらが思うと「失敗するのが難しいんです。これも演技〜」とうまくかわし、 「いくら拍手してもお金かかりませんから」と盛大な拍手を自ら求めたり…
「みんなが笑ってくれるのが一番うれしい」とニコニコ。

みんなとコミュニケーション

会場は笑いでいっぱい

活躍の場は、デイサービスのレクリエーション、サマーフェスタ、老人会、養護学校と幅広く、子どもの体験教室でマジックを教えたことも。
大きな舞台で一方通行のパーフォーマンスでなく、後ろで見ている人まで気配りしながら、会場のみんなとコミュニケーションを楽しむマジックショーです。
息子の結婚式でも披露し「面白いお父さんでいいですね」と拍手喝采を浴びました。

修理、修繕ならお任せ

調理室引き戸を修理中

もうひとつの顔が「すぐやる課」。
デイサービスの利用者さんが車の乗り降りに困っているのを目にすればすぐに踏み台を作り、調理室の扉の微調整から倉庫棚の仕切り作りまで、なんでもすぐに小道具片手に出動します。
「分解すれば原因が分かる」と、ラジオから洗濯機まで修理もお手のもの。
特に好きなのが車で、スクラップ屋で部品を調達し、人の車まで修理してしまったほど。
「昔は何週間もかけて自分で修理したけど、今は、デジタル化して、修理でなく交換。時代の流れかもしれないが、技術がなくなる…」と寂しそう。

気さくな会長

ホールインワン記念のたて

園ちゃんによると…
「がーがー言わない」「強いこと、細かいこと言わない」からいいと言われ、引き受けているのが「旭マジッククラブ」と「旭スマイルダンスサークル」の会長。
「会長」って聞こえはいいけど「雑役、苦情係」。
「そんなわがまま言ってはだめ」と仲間をなだめたり、相談にのったり。
引っ張るタイプでなく、おだてられてのるタイプで旅行、ゴルフ、遊びにいくのも人から誘われ、空いていればすぐ返事しちゃう。

ゴルフは、すごくうまくないけど、『ヘボ』でもないから上手い人からも下手な人からも誘われる。
遊び人と思われてるけど、たくさんの人と遊んでるからそう見えるだけ…
(ほほう、だから遊び人じゃないと? 納得したようなしないような…)

優秀なドライバー

デイサービス送迎運転手

表彰状

「恥ずかしいけど…」
 と続けたのが
「33年間、相模鉄道バスの優秀なドライバーだった」と現役時代を振り返ります。
「もらった人はあまりない」と見せてくれたのが表彰状。
「無事故無違反と勤務態度の良さは絶対条件で、何人もいる。接客がよくて、お客さんからの評判がよかったから」と。
心掛けているのが「感謝と思いやり」です。

横浜行きのバスを運転していたときのこと。
「私、どこで降りるんですか?」と高齢の女性に聞かれ、西谷駅前の交番で降ろし、後日、家族からお礼の電話があったそう。

ワンマンバスがスタートし、「渋滞のため○○分遅れます」「大変混んでおります。中にお詰めください」と丁寧なアナウンスもしました。
市営バスや神奈中バスの後にできた相鉄バスは、裏道を開発したため、狭い道、でこぼこ道が多く、運転に苦労したとか。
だから、ドライバーの腕前も丁寧なトークも超一流!!(これは心底納得)

なめらかな動き

スポンジボールの瞬間移動

定年後はゴルフばかりしてられないと誘われたのが社交ダンスです。
パーティー全盛期の20代は、ゴーゴーやマンボが大好きでした。
ワルツ、タンゴ、スロー、ラテン系、ルンバ、チャチャチャなど新しいことを覚えるのが楽しく、昔の仕事や学歴とは関係なく人間同士の付き合いができ「みんなでワイワイするのが楽しい」と。

マジックショーでのなめらかな動きと決まったポーズの原点はダンスにあったんですね。(妙に納得)

堅実な顔も…

28歳で家を建て、現在は建て替えたばかりの新しい家に住んでいるそうで「オレって意外に堅実派」と自画自賛。
「自分に対して正直で、人を疑わないで話しかければ友だちはたくさんできる。人を疑わなければならない嫌な世の中になっちゃったけど…」と。

そんな親の背中を見て育った息子、娘に子どもが生まれ、現在は4人の孫のおじいちゃん。
「人懐っこくてオレに似てる。誰とでもすぐ仲良くなっちゃう」と孫の話は尽きません。

現在は、デイサービスのドライバー兼「盛り上げ隊」の園ちゃん。
見かけたら気軽に「ヨッ、謎のマジシャン!」と声をかけて。
パッと、鳩が飛び出るかも…

(平成28年3月記)

「くつろぎカフェ」ではレコード案内人

サイフォンコーヒーのボランティア

トランプを使って

子ども向けにマジック教室